これまで、離婚相談でたくさんの女性から「どうして夫と離婚したいか」を聞いてきました。男性からの奥様への謝罪文のご相談で「妻から離婚したいと言われている」という相談もたくさんありました。
このページでは、奥様から離婚したいと言われる男性の特徴、共通点(よくある性格)についてご紹介します。
※主に「性格の不一致で離婚したいと言われている」ケースを想定しています。浮気やDVなど、明確な原因がある場合は対象外です。
性格の不一致で離婚したいは嘘?
「妻から性格の不一致で離婚したいと言われたが、僕は離婚したくない。浮気もDVもしたことはない。育児や家事もちゃんとしている」という相談がよくあります。
実際、当事務所への謝罪文のご相談は浮気やDV、モラハラなど、明確な問題があるケースばかりではありません。「言い方が気にいらないから離婚したいと言われた」「○○が嫌だから離婚したいと言われ、直すと言ってもダメだと言われる」「離婚理由を聞いても教えてくれない、聞いても大した内容ではないので納得できない」「とにかく愛情がなくなったから無理しか言われない」などです。
確かに、こんな理由で離婚になってしまうのであれば男性が可哀想に感じます。
しかし、これを奥様側から聞くと、まったく違います。
「常に自分が正しいと思う旦那で、反論ばかりされる」「何度も注意しているのに直さない」「お金に細かい、給料を教えてくれない、生活費を一部しか貰えていない」「話し合ってもどうせ理解されないし、疲れるだけ」「話し合っても逃げる、切れる、すぐ忘れる」などなど、たくさんのことを言われます。
簡単に書くと「ご主人に不満を話しても無駄だし、疲れるだけなので性格の不一致で離婚したいと言っただけ」ということです。あくまで個人の感想ですが奥様から離婚したいと言われて、ご主人にまったく不満がないというケースは限りなくゼロに近いと思います。つまり、性格の不一致でも不満はたくさんある、ということです。
正論が好きな男性ほど、このケースが多い
他のページでも何度も書いていますが、こうした相談は仕事や勉強ができて、合理的に考える男性が非常に多いと感じます。
よくあるケースをいくつか紹介します。
「お金に細かい、給料を教えてくれない、生活費を一部しか貰えていない」
→ 以前、妻に家計を任せていたが、妻はズボラで貯金ができず用途不明の支出も多かった。そのため自分がお金を管理し、生活費だけ渡すようにした。もちろん、家賃や光熱費もすべて払っている。自分が管理することで子どものために貯金もできている。
「何度も注意しているのに直さない」
→ 自分が悪いと思ったところは直すようにしている。ただ、悪くないと思っているところは直すのが難しい。同じようなことは妻もしている。自分が直してと言っても、直してくれないので、自分だけ文句を言われるもの納得できない。不平等ではないか。
「話し合いにならない、すぐ逃げる」
→ 妻と話し合っても感情的になるだけで、よい結果にはならない。冷静になりたいので、しばらく別に過ごすようにしている。妻とケンカしたくない。
どれも男性の私からすると、すごく納得できる内容です。自分でもそうするだろうな、と思います。しかし、それが女性にとってはムカつくことなのです。
正論ほど言われてムカつくことはありません。ご主人が正しいことを言うほど、奥様は自分が責められていると感じます。特にこうした男性は、自分が正しいと思っていることが多いようです。逆に言うと、自分が間違っていないと思ったら、謝らないし、直さないのです。極端に言えば、なにも考えずに、奥様の指示に従っているだけのフワッとしている男性の方が扱いやすいし、奥様からすれば一緒にいて楽なのです。
つまり、めんどくさい旦那、と思われているのです。
奥様が浮気していると思った男性は要注意
少し話題を変えます。「妻から理由もなく離婚を求められた」というネットの話題に対して、「それは絶対に奥さんが浮気しているな」「男いるから探偵に依頼すべき」という反応があります。もちろん、そうした可能性もゼロではありません。ただ、経験的には、そうした可能性は低いです。女性からの離婚相談では「もう結婚なんかしたくない。男なんか二度と信用しない」という声の方が多いと感じます。奥様に好きな男性がいるかは別として、すぐに「妻が浮気している?」と考える男性は注意が必要です。それは、妻に問題がある、自分に責任がない、と考えがちだからです。多くの男性は同じ状況で、自分のなにが悪かっただろうと考えます。
どうして私がこう考えるかはシンプルです。女性からの離婚相談で、ご主人の浮気やDVや借金やモラハラが原因で離婚したいと奥様がご主人に離婚したいと言ったとき、「本当は男がいるんだろ!」と言われた、というケースが珍しくないためです。ここまで明確な原因が自分にあっても、奥様を疑う人はいます。自分に明確な原因がなければ、奥様を疑ってしまう男性はそう少なくないかと思います。ただやはり、すぐに奥様を疑う男性は自分に責任がないと考えがちなので、自分が理解していないだけで、奥様にとっての離婚理由は明白かもしれません。
繰り返しになりますが、奥様が浮気している可能性はゼロ、というつもりはまったくありません。ただ、もしそう感じても、奥様に直接、言うのではなく、こっそり調査した方が良いかと思います。その方が、もし浮気していなかった場合でも、関係が悪化しません。奥様からすれば、愛情がゼロになっているのに自分のことを棚上げして妻を疑うなんて、愛情がマイナスどころか、絶対に離婚しなきゃと思ってしまいます。
離婚したいと言われる男性のよくある言動
女性からの離婚相談や、男性からの謝罪文の相談で感じた「離婚される男性のよくある言動」をご紹介します。
※ただ、すべてのケースに当てはまるわけではありません。お二人が前向きに性格の不一致で離婚するケースなどでは関係ありません。あくまで、男性が、自分は悪くないと思っているのに奥様から離婚したいと言われた、というケースに限った話です。
平等、分担、一般的という言葉が好き
「俺と妻の収入差が7対3だから、家事の負担も7対3にしたい」「専業主婦なんだから可能な限り、育児家事をして欲しい。もちろん、俺も手伝う」「俺は一般的な父親より、相当、育児も家事もやってるよ?収入も悪くないのに、なんで貯金できないの?」「世の中には子供3人いて、働いている人もいるよ?それに離婚したら、もっと大変じゃない?」
こうした発言が間違っているとは思いません。事実だと思います。ただ、離婚したいと言われがちです。
過去の約束、過去の発言にこだわる
「結婚する前、○○するって言ったのは君だよね?」「○○するとき、俺は反対したのに○○にしたのは君だよね?」「君が○○しろって言ったからこうしてるんだよね?」
失礼な表現ですが、めんどくさい男性の典型的な発言です。細かい、しつこい、融通がきかない、男らしくない、と言われがちです。人は誰でも、間違います。完璧な人などいません。真面目な男性ほど、こういう発言が多く、奥様から嫌われます。
○○だから仕方ない
「仕事だから仕方ない」「上司や親に言われたから仕方ない」
全部それで逃げるよね、仕事だからと言われたら何も言えなくなる、と言われがちです。極端に言えば、仕方ないかどうかは誰も聞いていません。奥様に不満があって、それが解消されていない事実は同じです。仕方なかろうが、問題は解決していないのです。
子供のため、という正義を振りかざす
「子供のために節約とか貯金とかしようと思わないの?」「子供にレトルト食品を与えるなんて可哀想」「子供がママがいいって言ってるから仕方ないよね。俺は家にいる時間少ないし」
子供のため、ほど便利で残酷な言葉はありません。すべて、正義のように聞こえます。逆に言うと、言われた側は悪者ですよね。お子様を愛する気持ちを否定するわけではありませんし、とても重要です。ただ、言い方、相手、タイミングを間違うとただの暴言です。
言ってくれないと分からない
「前に○○したとき、怒られたからしなかった。やって欲しいなら言ってくれないと分からない」「俺はひとりで過ごすの好きだから分からない」「俺は○したことないから分からない」
とにかく、「分からない」という言葉は使わない方が無難です。分からないことを否定するわけではありません。でも、分からないなら聞けばいいだけですよね。(こういうと聞いても○○だった、と言う人もいますが) 分からないことが問題ではなく、それを是正しようとしない態度、開き直った態度が問題なのです。
説明する男性は非常に嫌われる
上記の言動で、気づいたことはあるでしょうか?
それは「すべて説明になっている」という点です。問題の原因や自身の考えを伝えているだけですよね。なにも解決していないですし、奥様の気持ちを考えてもいません。言い方を悪くすると、言い訳、口答え、になるでしょうか。他でも書いていますが、奥様は問題の原因を質問しているわけではありません。気持ちを理解して欲しい、話を聞いて欲しい、少しの謝罪や感謝が欲しい、だけなのです。
例えば、「今日も仕事遅いの?また飲み会なの?」と聞かれて、「仕事なんだから仕方ない」では会話が成立していないのです。仕方ないことは奥様も理解しています。
極端には「遅くなってごめんね、育児を任せっきりでごめんね、大変だよね、なるべく早く帰ってくるね、妻のおかげで仕事ができて感謝しているよ、日曜日は家族で出かけようね」と言えばいいだけです。ここで俺が謝ることなのか…?当たり前のことでは…?このやり取りに意味あるか…?と考える男性は、難しいです。
なにが原因とか、誰が悪いとか、仕方ないとか、意味があるかとか、ご主人がどう思っているかは、どうでもいいのです。奥様がなにを言われたら喜ぶか、だけが重要なのです。
思いやりがない、愛情が感じられない、人の気持ちが分からない、話し合っても無駄、どうせ理解されない、私の話を聞いていない、と言われたことがある男性は、特に注意です。
他にも、奥様から不満や悩みを言われたときに説得やアドバイスをする男性は、要注意です。基本的に、説得やアドバイスというのは奥様の考えを否定することです。
例えば「生活が苦しい…」と奥様が呟いたときに「じゃあ俺が家計を管理する」「他の人はもっと給料が低いけど暮らしている」「じゃあお前がもっと働けばいい」などと言う男性がいます。「もっと育児して欲しい」に対して「仕事で疲れているから仕方ない」「じゃあ俺が育児するからお前が働け」などと言う男性がいます。
上記は極端は例ですが、奥様に対して「○○だから仕方ないよね」「じゃあ○○すれば?」「ネットにこう書いてあるよ?」などと言う男性は要注意です。例えば「心配しすぎだよ」「もっと育児の手を抜けばいいじゃん」「じゃあ寝てれば?」「じゃあ俺はなんて言えばいいの?」などです。
当たり前ですが、奥様はそんなことを聞きたいわけではありません。奥様も現状を理解しています。奥様はアドバイスを求めているわけではありません。こうした発言の多い男性はプライドが高く、奥様が不満や悩みを言う=自分が責められていると感じるのか、異常に反論するようです。自分から安易に「離婚してもいい」と言ってしまうことも多いように感じます。
繰り返しになりますが、結局、奥様の気持ちを理解しようとしないことが最大の問題なのです。「俺はこう思う!」というご主人の考えはどうでもいいのです。奥様がなにを求めているかが重要なのです。
例えば女性からの離婚相談で、夫に離婚の話をしたところ「いきなり言われても困る。なんでもっと前に相談してくれなかったんだ」と言われたと教えてもらうことがあります。
しかし、奥様からすればまったく「いきなり」ではありません。過去に何度もここを直して欲しいなどとお願いしています。しかし、上記のようにご主人から「俺はこう思う!」と言われるだけで、なんの意味もないので諦めたのです。「夫に相談しても無駄だと思った、直してと言っても無駄だと思った。疲れるし、反論されるだけだから。」だそうです。そうした男性ほど、あとになって「俺のなにが悪かったか教えて欲しい!」というようです。謝罪文の依頼で「あまり自分の意見を言わない妻で…」という男性がいますが、本当に意見を言わないのか、言っても無駄だから諦めたのか。後者な気がします。
簡単にまとめると「理屈っぽい夫、めんどくさい夫、と思われている」ということです。ちなみに「私の話を聞いていない」は、奥様の話した内容を記憶しているかどうか、ではなく、奥様の気持ちを理解して寄り添っているか、という意味です。
そんな男性は存在しない
そうは言っても、自分の意見を一切言わず、すべて妻に従っています、という男性などほとんどいませんよね。極端な話を書いています。あくまで例です。むしろ、奥様から冷たくされている、いつも嫌味を言われている、無言で家事も育児も可能な限りやっているのに、これ以上無理です、というお気持ちもわかります。
いまの目的は「離婚されないこと」
ただ、自分の方が可哀想と嘆いていても好転しません。いまは原因や状況がどうであれ、「離婚されないために奥様への謝罪の手紙を書く」というこのサイトの目的に戻りましょう。
つまり、「性格の不一致で離婚したいと言われて、なにを謝罪すべきか分からないけれど、とりあえず謝るので離婚しないでください」ではなく、「具体的に、○○など、思いやりがなかった点や気が利かない点を非常に反省し、これからは○○するので、どうか離婚しないでください」という手紙にするということです。
他でも書いていますが、自分が正しいと思っている男性の謝罪文は、とても下手です。自分だけが悪いわけではない、君にも責任がある、という考えが透けてみえます。そして、原因は○○です、悪かった、今後は○○します、という原因と対策だけの始末書のような内容になっています。(仕事では優秀なのでしょう)
大事なことは、ご主人がどう思うかではなく、奥様がなにを言われたいか、です。
離婚でつらい思いをする女性やお子様をひとりでも減らすことができるように、謝罪文作成サポートを行っています。詳細は他のページをご確認くださいね。
冗談だった、はかなり危険
補足です。「冗談のつもりで言ったのに…」「うちの妻は冗談が通じない」という男性も非常に危ないです。ご主人は冗談のつもりで「じゃあ離婚する?」「太った?」「こんなこともできないの?」「家事もちゃんとできないなら働けばいいのに」「そりゃ若い女の子の方が」などを言ったかもしれません。ただ、それは冗談ではなく、ただの悪口、暴言です。あとから「冗談だった」「本気(本心)じゃなかった」「傷つけるつもりはなかった」「そういう意味じゃなかった」などなど言いますが、本当に大問題です。
私も男なので、こうした発言が冗談というか、軽口、意味(目的)のない発言だということは理解できます。ただ、奥様にとっては、とっってもムカつく発言のようです。
そして、この問題の一番のポイントは「余計なことを言ったこと」ではありません。ご主人の「そんな大した話じゃないじゃん」という気持ちが透けていることが、さらに奥様をイラっとさせる点です。
男の立場から言えば「え、『ちょっと太った?』って言われただけで離婚したいの?」と思うことがあります。ご主人も、そんな理由で離婚したいの?と思うかもしれません。
ただ、こうした「そんなことで?」という態度が、さらに奥様の気持ちを逆撫でするのです。ちなみに、結婚前からも同じような発言をしていたのに、どうして今だけ怒られるの?と思うかもしれません。それは「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」で、ご主人に不満がある奥様は、そうした発言がものすごくイラっとするためです。
その冗談を言ったことは、爆発の最後のきっかけに過ぎないのです。つまり、「余計なことを言ったこと」だけではなく、そこに至るまでの奥様の不満の原因、そのあとのご主人の態度、ご主人の人間性全般について謝罪しなければ意味がないのです。
こうした背景を知れば、「『ちょっと太った?』なんて言ってごめんね。冗談のつもりでした」という謝罪文がどれだけ無駄かお分かり頂けると思います。
お断りする場合があります
大変申し訳ございませんが、謝罪文作成サポートをお断りさせて頂くケースがあります。
反省していない場合
このサイトを読んで頂くとご理解いただけると思いますが、当事務所で作成する案はかなり「へりくだった」内容となっています。自分(ご主人)を卑下している内容です。このため、反省していない方、悪いのは自分だけじゃないと思っている方などが期待する内容にはなりません。実際に「どうしてこんなに自分を悪く書かなきゃいけないの?」と言われたことがあります。
無理な願いがある場合
「前と同じように暮らしたい”だけ”なんです」という方もご遠慮ください。浮気したのにスマホは絶対に見られたくない、酔って殴ったのに酒はやめたくない、などは困難です。また、今すぐ別居を解消したい、二度とこのこと(浮気やDV)のことで俺を責めないように約束させたい、なども無理です。謝罪文は魔法ではありません。浮気やDVをなかったことにはできません。ご主人がなにも変わらずに、関係が元に戻ることもありません。
もし離婚回避できるんだったら依頼したい
「依頼して仲直りできるんだったら依頼したいんですけど…」という方もご遠慮ください。謝罪文作成サポートは結果が保証できるものではありません。謝罪とは、手紙を書いただけで終わるわけではありません。何度も繰り返し謝罪し、反省を態度で示すなど、ご主人の努力が不可欠です。
「絶対に離婚したくない。離婚回避のためならどんなことでもする。10%でも5%でもその可能性が上がるなら依頼したい」という方であれば、こちらも全力でサポートさせていただきます。
よろしくお願いいたします。